メインメニュー
サポート校は、通信制高校に通う生徒の学習面をサポートするために誕生しました。今のサポート校は特色を生かした学びや学習面だけではなく、生活面のサポートまで行うなど、様々な特色があります。日本航空高等学校の野村先生に、サポート校とはどんな特色があるのか、通信制高校との違いは何か、入学した際のメリットについてお伺いをしました。
通信制高校について調べたことがなければ「サポート校」と聞いてもよくわからない方がいると思います。
サポート校とは、約30年前に私立の広域通信制高校ができ、通信制高校に通う生徒の学習面をサポートするために誕生しました。当初は生徒のわからない内容を教えたり、学習習慣を身に付けてもらうための支援を行っていましたが、そこから発展して現在では大学受験の指導や不登校の改善に取り組むサポート校もあります。
通信制高校を卒業するにはレポートを作成し、スクーリング(対面授業)を受け、テストをクリアし、3年間で74単位を取らなければなりません。しかし、自分でレポートを進めることが苦手だったり、家から外に出るのが難しければ単位を取得できず、卒業できなくなってしまいます。そこで、サポート校がレポート提出などの学習管理やスクーリングの引率を行い、3年間で卒業するためのさまざまなケアを行っているのです。
また、通信制高校の中にはサポート校と同等のサービスを提供している学校もあります。
サポート校のメリットは自宅から通いやすい場所が見つかることです。学習の指導であれば受験生向けの進学塾もノウハウを持っています。進学塾に生徒が集まるのは学校が終わってからなので、それまでは「学習指導に長けたサポート校」になることができ、その結果、生徒は近所のサポート校で学習や生活の面倒を細かくみてもらえる、というわけです。
通信制高校のキャンパスだけでは数に限りがありますし、地方部ではキャンパスがある程度大きな都市や街に集中しています。サポート校が増えたことで通える場所が増え、より丁寧なケアを受けられるようになったと言えるでしょう。 また、最近は学習面や生活面のサポート以外に語学留学や特別な技能(スキル)の習得を目的としたサポート校も増えています。高校時代から好きなことに取り組み、将来の夢を具体化できる点もサポート校ならではのメリットです。中には発達障害のような特性に関しても確かな知見をもっているサポート校があるので、「どのようなサポートがあれば通信制高校を卒業できるか」という観点から適切なサポート校を選んでください。
サポート校に入ると、同時に提携先の通信制高校にも入学することになります。通信制高校の単位を取らなければ高校を卒業したことにならないからです。進学や就職で必要となる調査書も通信制高校から発行されます。 もし家の近くに行きたいサポート校があり、それから通信制高校を選ぶ時は以下の点に注意してください。
通信制高校によってレポートの提出方法やスクーリング会場が違います。これは「単位の取得方法が違う」ということです。特にスクーリングは通信制高校の本校や指定会場で行われることが多く、遠距離に設定されている場合もあります。不登校期間が長いと遠方のスクーリング会場に行くのも一苦労です。提携先の通信制高校とスクーリング会場の場所は必ず事前に確かめておきましょう。
サポート校を活用する場合、通信制高校とサポート校の両方に学費が発生します。ただ、通信制高校とサポート校の併設が基本となっている通信制高校やオンラインコースでは学費が安く設定されています。そのため、通信制高校でサポートしてもらう場合も、サポート校に介入してもらう場合も、学費の総額は大きく変わりません。また、通信制高校にも全日制高校と同じように就学支援金が適用されます。
サポート校は不登校支援や大学受験対策に長けているサポート校をはじめ、ダンス、声優、eスポーツ、プログラミングなど好きなことができるコースを備えているサポート校もあります。学校生活を送る上で何かしらのサポートを求めたり、やりたいことが決まっている場合は、サポート校を活用するメリットは非常に大きいです。注意点としては、サポートの質や範囲はサポート校ごとに異なることです。入学後のトラブルを避けるためにも、選択できるコースやサポートの内容ついては個別相談会などでしっかり確認しておきましょう。