単位制高校とは?学年制・通信制との違いやメリットを解説

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単位制高校は学年による区分がなく、卒業に必要な74単位を取得すれば高卒資格を取得できる学校です。全日制高校や定時制高校にも存在しますが、その利用は限定的で、単位制の仕組みをフルに活用できるのは通信制高校だけになっているのが実情です。特に、スポーツの海外遠征や芸能活動をしている生徒は単位制のメリットを十分に享受できます。また、単位制である通信制高校の魅力はやり直しや再チャレンジができることです。一定期間通学できなくても挽回できますし、新しいことにチャレンジしやすい環境が整っています。

通信制高校だけではなく、全日制や定時制高校にも単位制高校はある

通信制高校だけではなく、全日制や定時制高校にも単位制高校はある(学年制)

単位制高校とは、学年による区分がなく、卒業に必要な74単位を取得すれば高校卒業資格を取得できる学校です。学年の概念がないため留年もありません。

通信制高校だけではなく、全日制や定時制高校にも単位制高校はある(単位制)

単位制高校は通信制高校だけではなく、全日制高校や定時制高校にも存在します。ただ、全日制高校と定時制高校では登校してクラスで一斉に受ける授業を基本としているため、単位制は一部の学校で限定的な内容で行われている程度。年間に取得できる単位数も決まっており、単位制の仕組みをフル活用できているとは言えないのが実情です。

一方、通信制高校ではスクーリング(対面授業)は週3~5回、月1~2回、年4回程度など学校によって回数は異なりますが、レポートの提出、スクーリング、テストで卒業できるため、自由度の高い学びの中で卒業を目指せます。単位制のメリットを最大限活かしており、例えば2年目に10単位しか取らなかったとしても、卒業までに必要な単位を取得することで問題なく卒業ができます。

単位制の通信制高校なら、高校時代からやりたいことに注力できる

単位制の通信制高校なら、高校時代からやりたいことに注力できる

大学では何年次に単位を取ろうと必要な単位数さえ満たせば卒業できます。通信制高校も基本的に同じです。そのため、高校時代からスポーツや芸能活動に力を入れて国内外への遠征や撮影に挑んでいる生徒や、海外留学や資格の取得を目指して特定の勉強に時間を割いている生徒などは単位制のメリットを十分に享受できます。

気を付けなければならないのは、自由度が高いゆえにレポートとスクーリングに対する自己管理が必要となる点です。最初は意識を高く持っていても3年間継続するのはやはり大変ですし、不得意教科でも合格点をクリアしなければなりません。自己管理に自信がなければ、適切にフォローしてくれる私立の通信制高校やサポート校などを選んだ方が良いでしょう。

単位制が生徒の多様性の受け皿になり、再チャレンジを可能にする

単位制が生徒の多様性の受け皿になり、再チャレンジを可能にする

通信制高校の魅力は、やり直しができる、再チャレンジできる、ということです。全日制高校なら通学できなくなると卒業できませんが、通信制高校では3カ月学校に通えなくても挽回することが可能です。全日制高校を1年次に辞めると単位数は0となってしまいますが、通信制高校に転入すれば同級生と同じ時期に卒業できます。これも、通信制高校が単位制の仕組みを導入しているからこそ、生徒の多様性の受け皿となり、それぞれのペースで卒業を目指せる道になっているのです。

通信制高校に対して不安やデメリットを感じる人もいるかもしれません。しかし、何度でもやり直しができる環境で一つひとつ成功体験を積み重ねていけば社会性を身に着けることができます。そして、将来の夢が見つかれば本当に自分がやりたいことに特化することもできます。自由な時間を活かして大学受験や海外留学、会計士のような専門性の高い資格取得をはじめ、スポーツ選手などに挑戦する場合にも単位制高校のメリットを実感できるはずです。

今井 修
通信制高校

学校法人青叡舎学院 勇志国際高等学校

副校長

今井 修

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