メインメニュー
私が生まれ育った埼玉県ふじみ野市は、田舎ののんびりとした空気感を残しつつも、都会のベッドタウンとして機能しています。中学生の頃は、埼玉みらい高等学院を運営している株式会社ライフタイムの学習塾で学び、大学在学中は同じ塾で講師としてアルバイトを経験しました。その経験から、教育を通じてこの街と会社に恩返しをしたいという想いを抱くようになりました。
東京の大学へ進学し、都会での一人暮らしを経て気付いたのは、帰る場所があることのありがたさです。進学や就職をきっかけに都会へ出ていく生徒は多いですが、生徒たちが大人になった時に「戻ってきたい」と思えるような場所を提供したいと考えています。
在籍する生徒の8〜9割は、過去に不登校を経験しています。「本当は通いたいのにどうしても身体が動かない」と苦しんできた生徒も多く、自宅から近いという利便性を理由にこの学校を選んだケースも少なくありません。
社会では、週5日の通学、通勤、集団生活を求められ、言われたことだけでなく先のことを考えて行動することが、当たり前として求められます。そのために私たちが大切にしているのが、少しずつ、「当たり前を取り戻す」ことです。まずは学校に通学し、当たり前のことができるようになってから、社会に出るための準備を一歩ずつ積み重ねていけるような環境を整えています。
当校では、週5日通学、授業は対面かつ集団で行います。とはいえ、最初から週5で通える生徒は全体の半分程度なので、最初は週1、週2から始めて、少しずつ日数を増やしていく生徒も多いです。生徒にはよく「週3、週5とステップを踏んでいこう」と声をかけています。ですが、これはゴールではなく、 あくまでも社会的自立に向けた第一歩です。なぜなら、週1、週2でしか働けない場合、仕事の選択肢はどうしても狭まってしまうからです。そのため、生徒に合った形で、できることを少しずつ広げていけるようサポートしています。
また、学校行事は生徒主体で行われます。クリスマスパーティやハロウィンイベント、ゲーム大会などの行事は、生徒たちが企画・実施しています。企画書の提出、予算の組み立て、準備、運営までのすべてに生徒たちが関わり、先生がその裏方としてサポートする。こういった経験を通して、コミュニケーション力や責任感など、社会に必要なスキルが自然と育まれていきます。
その結果、進路決定率は90%以上を誇っており、約6割の生徒が大学や専門学校に進学し、残りの多くの生徒も就職や就労支援など、それぞれに合った形で社会へと飛び立っています。
専門学校に進学した生徒が、内定が決まったと報告しに来てくれたことがありました。その生徒も、最初はあまり学校に来ることができませんでしたが、少しずつ通学できるようになり、文化祭の委員を務めるなどして徐々に活動の幅を広げていくことで、学校生活を楽しめるようになりました。学校に来るという行動ひとつで、視野は確実に広がります。だからこそ私たちは、個々とのつながりを大切にした対面でのサポートを意識しています。また、私たちと生徒の繋がりだけでなく、日々の出欠連絡などにシステムを導入して保護者の方と連携しながら、横の繋がりも大事にしています。自宅の近くに生徒の安心できる居場所を作るためには、このような繋がりを途切れさせることなく発展させていくことが重要だと考えています。
通信制高校やサポート校を選ぶことは、とても勇気のいることです。だからこそ、私たちはその選択に応えたいのです。日常生活を通して、「当たり前を取り戻す」ことで、今後のことを自分で選択して、次の一歩へ進む力を身に付けられるようになります。卒業後も生徒がふらっと戻ってきて、元気な笑顔を見せてくれる。これからもこのふじみ野市で、そんな居場所を作り続けていきたいです。