「未来を生き抜く力」をキーワードに時代のニーズに合わせて進化してきた通信制高校

自立 通信制高校

時代と社会の要請に応えながら生徒の自立を柔軟にサポ―ト

NHK学園高等学校はNHKが1962年に設立した日本で最初の広域通信制高校です。もともとNHK学園は「高校で学びたい」という意思をもつ社会人のために作られた学校で、開校当初はほとんどの生徒が勤労青年でした。その後、不登校を含めて全日制高校をドロップアウトした生徒のセーフティーネットとして機能しはじめ、生徒の自主性を重んじる教育を実践するようになりました。
近年はメンタルや身体的な病気によって全日制高校に馴染めない生徒、通えない生徒が増えており、全日制高校で学ぶことが難しい生徒を広く受け入れ、サポートしながら卒業に導いています。また、スポーツや芸術など自分の極めたい分野と高校の学習との両立のために入学する生徒も、年々増えています。生徒の成人率も下がり、いまでは働きながら学んでいる生徒は1割程度です。
また、2008年には文部科学大臣によって「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)」に指定されました。不登校の経験があり、「家や部屋から出るのが辛い」「大勢の教室では体調が悪くなる」という生徒には、ライフデザインコースに特別なカリキュラムを用意しています。

こうした歩みからもおわかりいただけるように、通信制高校の黎明期から時代の要望に応え、柔軟に変化しながら進化してきた学校です。スクールポリシーも社会的な要請に応じて改定し、いまは「未来を生き抜く力」をキーワードに生徒たちが卒業後も自立できるよう支援しています。

『NHK高校講座』と連動したレポート学習、居心地の良さを感じられる校舎

教育面の特徴は、NHKで放送されている『NHK高校講座』の視聴を基軸とし、番組と連動したレポート学習を行っていることです。番組づくりもレポート学習も基礎学力の定着を目的としており、番組が授業の役目を担い、視聴後にレポート課題に取り組める流れになっています。
さらに、カリキュラムにはメディア・リテラシーやコミュニケーションスキルを学ぶ講座も取り入れ、実生活、実社会で役立つスキルの習得も意識しています。例えば、メディア・リテラシーの講座ではフェイクニュースなどを例に情報の受け手と送り手に必要な知識などを学べるため、「どの科目よりも勉強になった」と話す生徒もいるほどです。

スクーリングに関しては、全国約40カ所に学習拠点があり、7つの集中スクーリング会場をもっています。
中でも、東京本校はいつでも来られるようになっており、設備も充実しているのでスクーリングがない日にも多くの生徒が思い思いに過ごしています。自分が指定した曜日に登校できない場合は別の曜日に登校しても良いですし、補填のスクーリングも実施。校舎には養護教諭・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーが常勤していて、すぐに相談・対応できます。
生徒を見捨てないためのセーフティーネットが幾重にも張られているので不安もなく、誰もが安心感と居心地の良さを覚える場所になっています。

学校選びに迷っているなら、スクーリングを見学してほしい

生徒たちを取り巻く環境は時代とともに変わり続け、学び方の多様化も進んでいます。そのため、「全日制だから」「通信制だから」といった固定観念を捨て、「NHK学園高等学校ならこんなことが学べるんだ」とありのままを見てほしいと思います。
もし学校選びに迷っているなら、一度スクーリングの様子を見て、校舎の雰囲気を感じてみてください。そして、「この雰囲気なら」と思えたらぜひ入学してください。自由を尊重する校風なのでよい意味で「人は人、自分は自分」と考える生徒が多いですし、「その距離感が心地よい」と言ってくれる生徒が非常に多いです。学校行事への参加も必須ではなく、「楽しそう」と思った生徒たちが参加しています。

通信制高校は学校ごとに特色が異なりますが、「ここで学んで良かった」と思える環境が必ずどこかにあるはずです。自分の目で学校やそこで学んでいる生徒たちの様子を確認し、「ここなら安心して学べる」と思える学校、学び方を見つけてください。

中澤 匠吾
通信制高校

NHK学園高等学校

副校長

中澤 匠吾

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