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文部科学省による調査では小・中学校における不登校生徒は244,940人(※1)、高校における不登校生徒数は50,985人(※2)となっており、計30万人弱が不登校と認定されています。
しかし、病気などの理由によって実質的に不登校になっている生徒は約53万人もいます。これだけ多くの生徒が学校を休み続けているのは、学校で困難なことがあった時に先生が味方になってくれなかったからです。困難があっても先生がしっかり向き合ってくれれば生徒は学校に行きます。
ただ、この問題の原因は先生だけにあるのではありません。公教育の大変さが多くの人に認知された結果、教員を目指す人が減ってしまいました。しかも優秀な人材は特別支援学校に行ってしまうため、以前は採用試験で落としていたような人を採用せざるを得ない状況になっています。それでも人手が足りない学校では年配の先生を引き戻している有様です。かつて大勢の生徒に囲まれて教員生活を送った年配の先生や、自身も学校が提供する教育サービスを担っている自覚がない先生たちは自分から生徒に働きかけません。そうした姿勢が、生徒には「困っているのに先生は何もしてくれない」と映り、学校への不信感から不登校になっているのです。
学校や先生に失望した生徒にもう一度学校を好きになってもらうには、何よりも生徒一人ひとりを肯定してあげるべきです。そのために興学社高等学院では先生たちが生徒に愛情をもって接する環境をつくっています。
もう一つ、私たちが力を入れているのが公教育への介入です。「他人とうまくコミュニケーションできない」「何度言っても理解できない」といった発達のアンバランス具合を細かく確認し、子どもの特性を知るWISC-Ⅳという検査があります。興学社高等学院では公教育に携わる先生や心理士、カウンセラーなどを対象にWISC-Ⅳ検査の無料セミナーを行い、教育現場のアップグレードを図っています。生徒を理解できる人材が育てばより良い学校になりますし、結果的に不登校になる生徒も減るはずだと信じています。
通信制高校への入学を検討している保護者に知ってほしいのは、人と違うことは素晴らしい個性だということです。通信制高校を選ぶことも、人と違うことを楽しむ一つの方法だと捉えてください。私は生徒が「自殺したい」と言ったら、「じゃあどうやって死のうか?」と質問します。すると、生徒たちは一様に「えっ?」と驚き言葉に詰まります。常識を崩さなければ、一度学校や先生に失望した子どもたちの心に入っていけないからです。敢えて大人が言わないことを言葉にして、その上でじっくりと話し合い、「命は大切にしよう」と諭します。
そして、保護者にはオープンキャンパスや学校説明会で「将来的に必要なのはお金を稼ぐ力だ」と説きます。親の支援はいつか途切れるものです。だからこそ、お金を稼ぐ力を養える学校を選んでください。
興学社高等学院はSST(ソーシャルスキル・トレーニング)を充実させ、上司と円滑に会話する方法、メモの取り方、同じ質問を3回しても怒られない聞き方など、社会で役立つ実践的なスキルの習得を目指しています。仮に障害者雇用であっても、企業では利益を上げられる人物かどうかが採用の判断基準となります。これは、私が生徒の就職活動に同行した際に企業の採用担当者から採用したい生徒について何度も話を伺い、トレーニングに落とし込んだものです。
味方になってくれる先生が居て、お金を稼ぐスキルを養う、これが興学社高等学院の特徴です。
(※1 P14、(※2 下記P22
「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」文部科学省
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_2.pdf
興学社学園グループ / 通信制高校部門「興学社高等学院」/ 放課後等デイサービス・児童発達支援「わくわくクラブ」
校長 特別支援教育コーディネーター 行動心理士
佐藤 純平
興学社学園グループ / 通信制高校部門「興学社高等学院」/ 放課後等デイサービス・児童発達支援「わくわくクラブ」 校長 特別支援教育コーディネーター 行動心理士 佐藤 純平