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取材日:2024.09.30
不登校になる原因として多いのは人間関係です。相手は友達、先生の他、保護者も含まれます。人間関係のこじれは、話す中で相手の意見を受け入れず、すれ違ったり攻撃したりしてしまう、コミュニケーションエラーによるものです。
自分の意見を主張するのは良いことです。しかし、言って終わりでは相手との対話にならず、単に自分の意見を述べただけになってしまいます。その行動に対して「自分の意見を聞いてくれなかったから、もう話さない」と言ってしまえば、そこでコミュニケーションは断絶します。
このようなコミュニケーションエラーを防ぐには、第一に「人はみんな違う」ということを受け止める必要があります。みんな違うのだから、自分も周りも全員同じ意見になることはありません。それに全員同じ意見ではつまらないでしょう。
まず、人は自分と違うことを受け入れ、その上で自分は何が好きかを表明してみましょう。そうすることで、気の合う仲間とのコミュニティができれば最高ですね。
相手とコミュニケーションを図る上で「すれ違いを避けるテクニック」というものがあります。それは、共通のテーマや対象物を見出し、目的を決めて話すことです。
例えば、友達同士で会話をしている場面を想像してください。興味がない話題だったら、つい生返事をしてしまったり、一方的に自分の話をだらだらとしてしまったりすることはありませんか。実は対話にはルールがあります。それは、「共通のテーマ」を探すことです。
対話する際に「共通のテーマ」があれば、自分の意見を述べ、相手の意見を聞き、建設的な話し合いをしようと心掛けます。相手の意見も一度受け入れてから自分の意見を話そうとする姿勢になれば、互いのすれ違いがなくなり、コミュニケーションがとてもスムーズに運ぶのです。
人間関係が原因で不登校になり、友達と話したいのに「おしゃべりが上手くできない」「自分の意見がいつも受け入れてもらえない」とジレンマを抱えている生徒も、好きなアニメやキャラクターなど「共通のテーマ」を見つけ、「相手の意見を受け止めてから話す」ことを心掛けてみましょう。そうすれば互いの言葉に傷つくことが少なくなり、共通の好きなものが見つかれば関係を一歩深めることができるはずです。
「石の上にも三年」という格言があるように、日本には昔から「一度決めたことは我慢して最後までやり遂げるべき」という考えがあります。特に保護者世代はその傾向が強く、「全日制高校に入学したのなら卒業まで頑張れ、転校なんて認めない」と考えている方が多いです。 ただ、一度決めたことを途中で変えてはいけない、なんてルールはどこにもありません。大人だって職場が合わなければ転職するのに、子どもだけ転校してはいけない理由などないのです。
高校受験を経て自分の意思で全日制高校に入学したとしても、環境が合わないとわかれば転校するべきです。そして、通信制高校に居場所を見出せるのなら、通信制高校に転校した方が良いに決まっています。
人間関係を築くのに不安があっても、通信制高校なら先生たちがサポートしてくれます。環境を変えて、適切なコミュニケーション方法を身に付ければ、その後の人生はきっと明るくなるはずです。