「通信制高校 やめとけ」という声に対して

PICKUP やめとけ 学校選び

取材日:2024.09.30

通信制高校を選ぶ生徒が持つ不安とは?

通信制高校を選ぶ生徒が持つ不安とは?

通信制高校を選ぶ生徒の不安はいくつかあります。「通信制高校」と検索すると、関連して「やめとけ」と出てしまうことも不安を煽る要因に感じます。だからこそ不安の払拭のためには、保護者の方がまず、生徒が抱える不安について理解する必要があります。実は、全日制高校から転入する「高校生」と中学卒業後の進学先として検討している「中学生」では、不安を抱える要因が異なるのです。

まず、高校生の場合は、全日制高校に入学したものの、体調不良や学力不振が原因で通信制高校に転校することを余儀なくされ、転校を不本意と捉えています。これまでの勉強や部活動などでの頑張りが一気に崩れたことで、将来に対して絶望感を抱いている生徒も多いようです。進路は一本道ではなく、思わぬことで変わっていくものです。まずは保護者の方が、「進路は変えても良いんだよ」と声をかけてあげてみてください。

一方、中学生の場合は、小学校の頃から不登校になっている生徒も多く、高校に進学しても学校という場所に通い続けることができるのか、先生や友達とうまくやっていけるのかなど、場所に慣れることや人間関係づくりに不安を持っている方が多いようです。保護者の方は、学ぶ内容や方法は選べるということを提示してあげることが大事です。数ある選択肢の一つとして、通信制高校を視野に入れてみてください。

後悔しないための通信制高校選び

通信制高校の情報を収集するには、学校で実施しているオープンスクールや学校説明会に参加することが望ましいです。先生と直接話すことで、学校について詳しく知ることができますし、そこに参加している生徒の様子を実際に目にすることで、学校の雰囲気を知ることができます。このとき、保護者の方だけで参加されるケースがありますが、あまりオススメしません。なぜなら保護者の方が良いと思う学校と、本人が良いと思う学校は異なる場合があるからです。できるだけ親子で参加するようにしましょう。そして、複数の学校に訪問したあとに、親子で話し合う場を持つようにしましょう。保護者の方の役割は、子どもの話を親身に聞くことです。誰かに話をすることで自分の考えがまとまってきます。生徒が自分の意思で進路を選択することが非常に重要で、そうすることで自信をもって前に進めるようになります。
もし、親子で話し合うことが難しい場合は、検討している通信制高校の先生を頼ってみてください。通信制高校の先生たちは真摯に向き合い、生徒一人ひとりのシチュエーションや年齢にあったサポートをしてくれるでしょう。

通信制高校を選ぶ際に気を付けるポイント

通信制高校を選ぶ際に気を付けるポイント

通信制高校を探していると、さまざまな学校があることに気付くと思います。通学するのかオンラインで学ぶのか、高校卒業資格を取るだけでなくどんな学びができるのかなど、学ぶスタイルから学ぶ内容まで多様な選択肢があります。
ここで考えてほしいのは、「なぜ学校に行くのか」ということです。この「なぜ」を考えることで、自分が何を大切にしているか、優先順位も明確になります。しかし、自分1人だけで考えるのは大変です。そのため、親子でしっかり対話してください。進路を考えることは、親子でじっくりとコミュニケーションをとる良い機会でもあります。親子がワンチームで取り組むことで、必ず理想の学校に出会えるはずです。

平田 強
通信制高校

学校法人ワオ未来学園 ワオ高等学校

常務理事/校長

平田 強

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