メインメニュー
「通信制高校」と検索すると、「ずるい」といった言葉が表示されます。通信制高校は全日制高校と比較して、自分の好きなことややりたいことに時間を充てることができるという特徴があります。そのため、朝から夕方まで毎日授業を受けなければならない全日制高校の生徒から見ると、その自由度の高さを「ずるい」と思われる方もいるかと思います。
「ずるい」という気持ちには「羨ましい」という想いも込められています。「自分たちは週5日登校して夕方まで授業を受けて、授業の後は部活や行事も頑張っているのに、学校に通わず卒業できるなんて…」と思っているからです。そして、羨む気持ちが「全日制高校に行けなかったくせに…」という偏見につながっているように感じます。
しかし、高校は義務教育ではありません。学ぶために自分の意思で通う場所であり、高校の1つである通信制高校の仕組みや環境に対する偏見があるかもしれませんが、決してずるくはありません。この仕組みをポジティブに考えてください。
毎日登校しなくてもレポート、スクーリング、テストをクリアするだけで卒業できる通信制高校は、全日制高校の生徒から見れば「羨ましい」と映るかもしれません。確かに、通信制高校はとても自由度が高いです。服装の指定がなく、制服も自分の好きなようにアレンジできます。髪型も髪色も自由で、メイクもOK。アルバイトも可能です。
自由な時間も多く、アスリートや芸能を目指す生徒はより多くの時間をトレーニングに充てることができ、留学などやりたいことを優先した高校生活を送れます。漫画や絵の描き方を習う漫画・イラストコース、ゲームを教わるeスポーツコースなどは全日制高校の生徒から見れば遊んでいるように見えるでしょう。
しかし、「服装や髪型の指定を受けず、自分が好きなことを学ぶ」というのは大学や専門学校でも同じです。通信制高校では全日制高校よりも一足早く、大学や専門学校と同じスタンスで学べるだけとも言えるのではないでしょうか。自由と時間がたくさんあるからこそ通信制高校では生活を充実させられますし、不登校や起立性調節障害の生徒も自分のペースで勉強を進めることができます。
通信制高校の教員からすれば生徒には「通信制高校に入学してくれてありがとう」と言ってあげたいところですが、「普通じゃないといけない」と自分を型にはめようとする生徒は多いです。でも、無理に型にはめようとしても苦しいだけです。普通という大枠から外れたからといって「挫折した」と思わなくて良いですし、どんな状況であっても1人ひとりに合った対応とサポートを行うのが通信制高校です。通信制高校で充実した生活を送りながら自分らしく居られることを重視してください。
学校選びにおいても、自分にはどの程度のサポートが必要なのかを考え、サポートと自由度がどれくらいあるかを確認しましょう。そして、自分が順応しやすい学校を選んでください。心身に不安がある場合は養護教諭や看護師がいる学校を選べば安心して過ごせるでしょう。
他人と比べず、他人の偏見に惑わされず、自分のことだけを考えて高校を選んでください。充実した高校生活を送れば自然と活力も湧き、その活力が将来を切り拓く力になるはずです。
一覧へ戻る