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通信制高校に通いたいとは思いつつも、反対されるかもしれないと悩んで、なかなか親に相談できない方も多いのではないでしょうか。今回は、親が反対する気持ちと通信制高校を知ってもらうためのアプローチについて、ID学園高等学校横浜キャンパスの松井先生にお話を伺いました。
通信制高校へ行きたいと親に相談してみたものの、反対されたという経験を持つ方は少なくないと思います。実際、全日制高校を卒業するつもりだったのに、想定と違う形で学校を離れることになるから親に相談できず、一人で説明会に来る方は少なくありません。そもそも、親世代は通信制高校に対して良いイメージを持っていない場合も多いです。私もかつては「通信制高校=全日制高校に通うのを諦めた人が働きながら行く場所」というイメージを持っていました。親が反対する、または子どもが親に相談できない理由には、学校に対するニーズのギャップも関係しています。卒業できるかどうかに関しては親子間のギャップはありませんが、生徒自身は学校生活が楽しいかどうかというポジティブな面を求めているのに対し、保護者は進路や生活のサポートに関心を持っています。保護者はなるべくリスクを抑えたいわけですから、自身が経験したことのない世界に子どもを送り出すことに不安を感じるのは当然のことです。ですが、ほとんどの保護者は、通信制高校の実情を知れば理解しています。
親が求めるものと本人の希望に相違があるのは当然のことなので、まずはその中でどうやって選択肢を増やしていくかに目を向ける必要があります。保護者も「高校は行って当たり前」となんとなく思っているだけで、具体的に何を求めているのかを突き詰めていない場合も多いです。ですから、高校生活のどこに重きを置くかについて親子で話し合ってみてくだい。通信制高校について知ってもらうために、YouTuberの動画や学校のSNSを見てもらうのも一つの手段です。特に、通学型の通信制高校は全日制高校と変わらないということを理解してもらいましょう。また、文字からの情報だけだと難しいこともありますから、迷ったり困ったりしたら実際に学校に話を聞きに来てほしいなとも思います。面と向かって話してみると、案外「今の通信ってそうなってるんだ」とポジティブな意見を持ってもらえます。最近はオンラインで面談ができる学校も増えています。学校の先生を味方につけて、「通信の先生がこう言ってくれている」と説明すれば、保護者の安心につながるかもしれません。
通信制高校は、全日制高校よりも自学自習の文化が色濃く、自分のモチベーションがないと勉強が遅れ、卒業が難しくなってしまう可能性があります。多くの保護者はそこを心配しているので、安心してもらうことが大切です。「入ったらこうやって勉強する」と約束することは大事ですし、通信制高校をどのように使いたいのかを理解してもらう努力も重要です。私はよく、資料を作るまではしなくてもいいから「親にプレゼンをしてみよう」と話しています。言葉で伝えるのが難しければ手紙でも構いません。なぜ自分にとって通信制高校が必要なのか、しっかりと話をしてください。
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