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全日制高校から通信制高校へ、または通信制高校から他の通信制高校への転入を考えた時、「次の学校は辞めたくない、転入を後悔したくない」と思う生徒はたくさんいます。ここでは通信制高校への転入を後悔する原因と後悔しないための解決策をご紹介します。
まず、転入を後悔する原因として多いのは「レポートやスクーリングができない」というものです。ID学園高等学校の場合、勉強もしっかりやってほしいという想いから他校に比べるとレポートの量が少しだけ多いです。レポートは基本的に自分で計画を立てて進めるものなので、「レポートなんてもっと簡単に終わると思っていた」という声を聞くことがあります。
同様に、スクーリングも会場がキャンパスの場合は指定日に登校できず、合宿型の場合はさまざまな不安から遠方への移動ができず不参加となるケースがあります。レポートとスクーリングをクリアできなければ単位が取れません。単位を取れなければ卒業できないため、この2つが原因となり通信制高校への転入を後悔することがあります。
転入を後悔しないためには自分の置かれている状況を理解することが大切です。例えば、全日制高校から通信制高校へ転入した場合、全日制高校で取得した単位は引き継がれ、残りを通信制高校で取得することになります。前期・後期がはじまって間もない頃に転入すればレポートも余裕をもって進められますが、転入時期が後になるほど短期間でレポートを仕上げなければならず、レポートに追われてしまいます。
レポートが原因で後悔しないためにも、単位をいくつ引き継ぐことができ、どれくらい残っているのかを転入前に確認しておきましょう。
もちろん、レポートに関しては各通信制高校でさまざまなサポートを行っています。レポートが難しいと感じた生徒には解説授業や学び直しの授業が用意されていたり、分からない部分は質問して解決できる体制を整えています。レポート提出のスケジュール管理も担任の先生が行っているので、対面やオンラインで先生とコミュニケーションを図っていればレポートの提出期限を忘れることもありません。
スクーリングについても、週1~週3コースで通学できそうならスクーリング会場がキャンパスの通信制高校なら問題ないでしょうし、オンラインコースでスクーリングが合宿型なら参加できそうな場所かどうかを事前に把握しておきましょう。
尚、注意してほしいのが退学と休学です。全日制でも通信制でも高校は3年間在籍することが卒業要件です。しかし、退学すると次の学校に入学するまでに空白期間が生じてしまい卒業要件を満たせず、卒業できるのが4年目になってしまいます。
そして、休学も「高校への在籍を停止する」ことになり、同じく卒業要件を満たせず卒業年がズレてしまいます。不登校は高校に通えていなくても在籍し続けているため、卒業年がズレません。不登校になると先生は少しでも生徒のプレッシャーを和らげようと休学を提案する場合がありますが、「休学してでもその高校を卒業したいのか」それとも「休学して卒業年がズレるなら通信制高校に転入するべきか」をよく考えてください。
転入生には「前の学校でやりたかったけどできなかったこと」があるので、希望が叶う学校や自分に合っている学校を見つけるためにも転入先には複数の学校を比較検討してほしいと思っています。とはいえ、「なるべく早く転入したい」という気持ちもあるでしょう。
そんな時は、コース変更ができる学校を候補に加えてみてください。全日制高校で不登校になり通信制高校も通えるか不安なら、最初はオンラインコースから。週1で登校できるようになれば週3コースに。友達ができて学校が楽しくなれば週5コース、といったように段階的に環境を変えることができれば自己肯定感を高めながら自身の可能性も広げられます。逆に、「週3コースなら大丈夫だろう」と週3~週5コースしかない学校に入学して登校できなかった時、再度転入することになるかもしれません。
学校を変える時は誰もが不安になります。「次の学校では失敗したくない」と思うほど自分へのプレッシャーも強くなり、不安はますます大きくなるでしょう。
でも、自分に合っている通信制高校に転入すればきっと変われます。通っていた全日制高校が嫌いになり、通信制高校への転入も不安しかなく、説明会ではずっと泣いていた生徒が、転入後1カ月も経たないうちに友達と笑い合っている姿を何人も見てきました。いまできないことよりもできていることに目を向け、転入先に自分らしさを取り戻してください。