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通信制高校には「大学受験で不利になるのではないか」というイメージがあるようです。相談会などでも保護者の方から「全日制高校と同じように卒業後は大学に進学できますか?」と質問されることがあります。なぜ、そのような不安を抱いてしまうのか。まずはその原因を紐解いていきましょう。
全日制高校は毎日6時間授業が行われ、一般入試に必要な知識をインプットできる授業数が確保されています。毎日きちんと授業を受けるだけで着実な学力向上が見込めるでしょう。
一方、通信制高校は学校によって登校日数が違い、勉強はレポートを中心に進めます。勉強にも自分の意思で取り組まなければならないため、学力向上のハードルが高く感じるかもりません。さらに全員が大学進学を目指すわけではないので、受験日が近づくにつれて生徒たちの学力が全体的に上がることもありません。
勉強時間などの受験情報は全日制高校を基準に作られています。毎日授業があるとは限らない通信制高校の生徒はそうした受験情報を鵜呑みにできないため、どれだけ勉強をすれば良いのか分かりにくいです。
また、全員が進学するわけではないのでクラスメイトと受験情報を共有する機会は少なく、志望校を決める上で大学や学部の情報も自分で取りに行く姿勢が大切となります。
尚、大学受験において通信制高校だからと大学側から区別されることはありません。
全日制高校 (受験情報の基準) |
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通信制高校 |
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全日制高校(受験情報の基準) | 通信制高校 |
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大学受験で通信制高校が不利と言われる原因を見てきましたが、実は通信制高校ならではのメリットもたくさんあります。ここで大学受験における通信制高校のメリットを挙げてみましょう。
全日制高校のように約40人単位のクラスではない分、受験指導においてきめ細かい対応ができます。全日制高校のように受験ガイダンス、保護者会、三者面談があり、志望校を決める際は生徒1人ひとりの夢や個性を考慮した上でアドバイスしています。「この偏差値ならこの大学が良い」といった一括りの受験指導は行いません。
また、大学に入学すれば毎日のように登校しなければならないので、生活習慣を身に付けたり、集団内での心理的不安を払拭するサポートも行っています。
入試科目は志望校によって全く違います。英語などは英検やTOEICの成績も活用できます。それでも全日制高校では所定の授業を受けなければなりません。しかし、通信制高校なら自分で時間を管理し、必要な勉強に集中できます。
通信制高校では夢や目標を見つけるために探求の授業を行っています。探究の授業を通して興味を持てるものが見つかり、その分野を学ぶために大学へ進学する生徒も多いです。ID学園高等学校のように予備校と提携している通信制高校では、大学情報、偏差値、合格データなど予備校が提供するさまざまな情報も生徒に共有しています。
大学進学を目指す上で通信制高校にはメリットもありますしデメリットもあります。ただ、一長一短の仕組みをうまく使えば入試を有利に進められるはずです。 例えば、プログラミングが好きで進学校の勉強に苦しんでいた生徒がいました。中学時代に体調を崩して登校できなくなったこともありID学園高等学校に入学したのですが、自分の好きなことに打ち込める環境でプログラミングの才能が開花し、コンテストで優勝。企業からもスカウトがくる中、総合型選抜で大学に合格しました。また、SDGsに強い関心を持っていた生徒はプレゼン大会でグランプリを受賞し、同じく総合型選抜で大学に合格しました。
全日制の学校では周囲と合わず体調不良になっていたような生徒が、通信制高校という自分のやりたいことができる環境に身を置くことで物事が好転し、希望の進路に進むことがよくあります。体調に不安があっても通信制高校なら改善しやすいですし、自分らしく学びながら将来を決められる学校を選んでください。
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