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総合型選抜(旧AO入試)とは、弱みを強みに変えられる受験方法です。志望書、小論文、面接をクリアして大学合格を目指す入試制度ですが、不登校をはじめとしたさまざまなことを乗り越えて夢を持ち、その夢を実現するために大学へ通いたいという強い意志がある通信制高校の生徒こそ挑むべき受験方法と言えます。いまだに「総合型選抜はずるい」という声もあがりますが、一般入試の入学者と学力を比べた結果、総合型選抜の入学者の方が学力は高かったというデータもありますので、夢を叶えるために大学進学を目指してください。
推薦入試の中には総合型選抜(旧AO入試)というものがあります。これは志望書、小論文、面接をクリアして大学合格を目指す入試です。個人的には、総合型選抜こそ通信制高校に通う生徒たちが挑むべき受験方法だと思っています。なぜなら、通信制高校の生徒たちは不登校をはじめさまざまなことを経験していますが、総合型選抜ではその経験が大いに活かせるからです。
以前、いじめられて不登校になり、転校を余儀なくされた生徒がいました。その生徒は「いじめられる生徒の気持ちが分かるからスクールカウンセラーになりたい」という夢を持つようになり、自らスクールカウンセラーの現状を調べ、自分が目指すべきスクールカウンセラー像を小論文に書き、大学に合格しました。この事例では、苦しんだ経験を乗り越えて夢を見つけ、その夢を実現するために大学に通いたいという強い意志がみられます。弱みを強みに変えられる受験方法、それが総合型選抜です。
弱みを強みに変えると言うのは簡単ですが、そのためにはまず生徒の弱みを引き出さなければなりません。その上で強みになりそうな部分をブラッシュアップし、大学にアピールできるレベルまで引き上げます。この作業には時間がかかるので、「総合型選抜に強い」とPRしている学校であっても合格率は高くて50%程度しかありません。学校での対策が不十分なため、総合型選抜を受験する全日制高校の生徒は専門の塾に通っています。
「総合型選抜と指定校推薦はどちらが良いのか?」と質問されることがありますが、総合型選抜も指定校推薦も受ければ良いと思います。というのも、総合型選抜は8~9月、指定校推薦は10~12月、一般入試は1~3月なので時期がずれています。また、小論文や面接対策がメインの推薦入試と学力を測る一般入試は対策の仕方が異なりますが、総合型選抜、公募制推薦、指定校推薦という推薦入試はどれも対策は同じです。小論文や面接のトレーニングをした成果をさまざまな形で見せてください。
総合型選抜の対策として独学はオススメしません。対策方法としては自己分析からスタートしますが、自分のことは自分ではなかなか理解できないものです。そこで塾や学校の先生のような人を介して自分への理解を深めていきます。自分と向き合う時間を捻出するのも、カリキュラムの自由度が高い通信制高校の方が向いていますし、所属している学校によって合否が分かれることはないので安心してください。
また、「総合型選抜で合格しても大学の勉強についていけるのか?」と不安を覚える方もいるようですが、大阪大学の研究で総合型選抜と一般入試の入学者の学力を比べた結果、総合型選抜の入学者の方が学力は高かったというデータもあります。スクールカウンセラーになりたいと話していた生徒の例で言えば、自己分析とスクールカウンセラーについて調べる過程ですでに教育学や心理学の予習をしているのです。目的意識も高いため、大学では一般入試で合格した生徒たちより一歩も二歩もリードした状態で講義を聞くことになります。自分と向き合うことで大学入学後の勉強でもリードできる、これも総合型選抜のメリットの1つです。
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