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公立の通信制高校と私立の通信制高校のどちらを選んだ方が良いか、それは生徒本人によるそうです。例えば、自分の意思で問題なく登校でき、レポートも一人で進められるのなら学費の安い公立の通信制高校が良いかもしれません。一方、不登校経験や起立性調節障害がある場合、オンライン学習に魅力を感じている場合は学費が高くなるとしても私立の通信制高校が良いでしょう。学費やサポートをはじめ、レポート提出、スクーリングなど公立と私立の違いをルネサンス高等学校の柳澤先生に伺いました。無理なく、自分に合う通信制高校を探してみてください。
公立・私立を問わず、通信制高校は全日制高校に馴染めない生徒たちのセーフティネットとして機能してきました。そのため、通信制高校への入学者は中学を卒業したばかりの新入生より、全日制高校からの転入生がほとんどでした。ところが、ここ5~6年で中学3年生の進学先として通信制高校が選ばれるようになっています。実際、中学2年生が個別相談会に訪れることもあり、早いうちから進路を考えている生徒も通信制高校を選択肢の1つと捉え進学先を検討しているのです。
「不登校経験者が増えているからサポートの手厚い通信制高校が選ばれるのだろう」と思うかもしれませんが、理由はそれだけではありません。「中学でオンライン学習に触れ、クラス授業よりオンライン学習の方が自分に合うと感じたから」、「学習障害(LD)のためペンで字を書くことは苦手だけど、キーボードなら自在に扱えるから」など、通信制高校の学習スタイルに惹かれて入学する生徒が増えているのが大きな特徴です。
一言で通信制高校といっても、公立と私立にはさまざまな違いがあります。各都道府県には公立の通信制高校が1~2校ありますが、中学の進路指導で勧めないため進学先と認知しているのは地元の人たちくらい。基本的に生徒はインターネットで通信制高校の情報を収集しているため、私立の通信制高校を知ってから公立も知るという順番です。
公立の通信制高校を選ぶ一番のメリットは、やはり学費の安さでしょう。就学支援金を利用すれば3年間にかかる学費が数万円程度という場合もあり、私立より圧倒的に安いです。これには理由があり、私立はサポート校や通学コースに通うといった別途オプション費用が発生する場合もあり、そのサポートやオプションをたくさん付けていくと学費が高額になっていきます。
ただし、サポートが手薄で安価な分、公立の卒業率は低いと思われ、私立は手厚いサポートが受けられるので卒業率は高いと思われます。
公立と私立の通信制高校の違いは学費と卒業率だけではありません。勉強も公立は紙ベースで進めるため、レポート提出は持ち込みか郵送になります。私立ではオンラインでレポートを受け付ける学校も増えてきました。また、スクーリングも公立は学校の指定日に月5~10日ほど登校しなければなりませんが、私立は登校スタイルを選択できます。
公立通信制高校 | 私立通信制高校 | |
---|---|---|
レポート | 紙 |
紙またはオンライン オンラインが増えている |
レポート提出 | 持ち込みまたは郵送 |
持ち込み、郵送、オンライン提出 オンライン提出が増えている |
スクーリング | 指定日に月5~10日 | 選択コースによる |
サポート | あまり無い | 手厚い |
卒業率 | 低い | 高い |
学費 | 安い | 選択コースによっては高い |
通信制高校は公立と私立のどちらを選んだ方が良いか、それは生徒本人によります。例えば、自分の意思で問題なく登校でき、レポートも一人で進められるのなら学費の安い公立の通信制高校の方が良いでしょう。一方、不登校経験や起立性調節障害がある場合やオンライン学習に魅力を感じている場合は学費が高くなるとしても私立の通信制高校をオススメします。自分の力でどこまでできるか見定め、問題があるなら解決できる学校を選んでください。
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