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通信制高校へ転入、編入する生徒には全日制高校を辞めたという挫折経験があり、大きな不安を抱えています。そんな生徒にもう一度学校に通おうとする意欲を取り戻してもらうためにも、新しい学校を選ぶ際は学校やクラスの雰囲気を必ず確認しましょう。今回は通信制高校のサポート内容や選び方のポイント、そして卒業にも関わる転・編入時の単位に関する注意点まで、飛鳥未来高等学校の中野先生にお聞きしました。
私の経験上、体調や精神面が不安定になり登校できなくなった経験を持つ方が通信制高校に多く転・編入されていると感じています。尚且つ全日制高校を辞めたという挫折経験もあるため、転・編入生は新入生よりも大きな不安を抱えているように感じます。「新しい環境に馴染めるか」「勉強についていけるか」「卒業できるか」など心配事を挙げていけばキリがないでしょう。
ただ、通信制高校には同様の悩みを抱え、全日制高校からの転・編入生を多く受け入れてきた実績があり、居心地の良い居場所づくりを先生がフォローするので安心してください。通信制高校の単位の取り方など、卒業までの流れも保護者を含めたオリエンテーションを改めて行い、生徒だけでなく保護者の方の不安も少しでも解消できるように努めています。
通信制高校に転・編入しようと思ったら、必ず学校やクラスの雰囲気を確認することをおすすめします。前の学校で何かしらの理由があって登校できなくなった場合、新たな環境で学校生活を送るためには「この学校に通いたい」という自発的な気持ちが必要です。転・編入する前に通信制高校のオープンキャンパスに参加して、他の生徒や先生の様子を自分の目で確かめてみてください。
また、通信制高校は週5日登校から完全ネット学習まで通学スタイルや学習方法がさまざまです。ひとくくりに通信制高校と言っても自分の希望する通学頻度と異なる学校を選んでしまい、こんなはずでは無かったのに・・・ということがないように、次の学校を選びましょう。
全日制高校から通信制高校へ転入する際は注意点が1つあります。学年制を導入している全日制高校の場合は年度が終わるまで在籍しなければその年の単位がもらえません。例えば、2年生の12月に辞めたいと思いすぐに転入すると2年生の単位がもらえず、通信制高校で取り直すことになります。そのため、できれば翌年3月まで在籍し、2年生の単位を取りきってから転入するのをオススメします。その状態なら通信制高校で残りの単位を取得すれば良く、圧倒的にラクになります。
どうしてもすぐに転入したい場合は、前期期間中(4月~9月)に転入するのが望ましいです。学年制を導入している全日制高校の場合は年間で1度ですが、通信制高校は半期に1度単位が取得できます。前期期間中に転入すれば年間の全単位が申請できるため、レポートやスクーリングを頑張れば単位を取得でき、3年間で卒業できます。逆に、後期に入ってから転入すると半期分の単位しか申請できないため、卒業時期が遅くなる可能性があります。
せっかく前の学校で頑張ったのですから、少しでも多くの単位を持って転入し、転入後に単位で困らないようにしましょう。