通学コースの違いと良さを知って、自分に合った通信制高校を見つけよう

PICKUP 通信制高校 通学

通信制高校、サポート校の通学コースは週1日から週5日、自由登校や全日型など多岐に渡ります。
進学理由も、やりたいことがあるから、不登校だったから、何かしらの事情があるからなどさまざまです。
通信制高校は、今まで通っていた学校とはまったく違います。学校と聞くだけで息苦しさを覚える人も、まずは学校に遊びに行ってみようという感覚で構いませんし、受け入れてくれる環境が通信制高校やサポート校には整っています。
学校に通いたくなるお話をID学園高等学校の後嵩西美香先生に伺いました。

週1日から週5日まで、さらにオンラインも。目的に応じて通学コースを選択しよう

週1日から週5日まで、さらにオンラインも。目的に応じて通学コースを選択しよう

通信制高校は学校ごとにさまざまな通学コースを用意しています。週1日登校、週3日登校、全日制高校と同じ週5日登校、自由登校、登校しないオンライン学習コースなど学校によって異なります。

各コースの生徒を簡単に紹介すると、週1日コースは「毎日通学するのは難しいけれど、学校に通いたい」と思っている生徒のためのコースです。起立性調節障害で朝早く起きることができなかったり、何かしらの事情から不登校になっていたものの、学校に行こうとチャレンジしている生徒が多い傾向にあります。週3~週5日コースは「学校生活を楽しみたい」生徒と「大学に進学したい」生徒に分かれています。週3日だけ登校して他の日はアルバイトや塾で勉強をするなど、自分の目的に応じて使いこなしています。

そして、自由登校やオンラインコースは、「場所や時間にしばられず自分ペースで学習を進めたい」生徒や、「スポーツや芸能のプロを目指している」学生が多いのが特徴です。好きなことに打ち込みながら高校卒業資格を得られるので、全国大会優勝を目指して練習に励んでいたり、漫画家デビューを果たすため真剣に漫画に向き合うなど、やりたいことが明確な生徒に適しています。ちなみに、全日型の通学コースと謳っているものは全日制高校と同じようにクラスがあり、毎日登校することが前提の通信制高校です。

校則や制服などの制度は学校によって千差万別。学費と共に事前に確認

校則や制服などの制度は学校によって千差万別。学費と共に事前に確認

全日型のように校則や制服に厳しい学校もあれば、起立性調節障害の生徒に合わせて9時以降からホームルームがはじまる学校など通信制高校は多種多様です。「放課後は友人とクレープを食べたり写真を撮ったり、高校生活を充実させたい!」と思っている女子生徒からは制服を自分なりにアレンジして着こなして良いか、私服で登校できるかなど校則に関する質問をよく受けますが、学校によってまちまちなので制度面で気になることがあれば事前に確認しておきましょう

学費については入学金、授業料、施設料などの基礎学費と、通学や学習内容・形態によってオプション費用が加算されるコース別学費があります。ただ、こちらも通学日数に応じて金額が高くなる学校と日数に関わらず固定費の学校があるので、制度と共に早めにチェックしてください。

学校は遊びに行く場所でも構わない。通信制高校から新しい学校生活をはじめよう

学校は遊びに行く場所でも構わない。通信制高校から新しい学校生活をはじめよう

これまでの印象から「学校」と聞くと息苦しさを覚える生徒もいるかもしれません。しかし、通信制高校はこれまで通っていた学校とはまったく違います。入学してしばらくすると元気に登校する生徒も多いですし、「今日も学校に遊びに行こう」という感覚で通ってみてください。

不登校経験がある生徒にとっては、新しい学校に馴染めるかどうしても不安になると思います。ただ、通信制高校には同じように不登校経験をもつ生徒が多く、各々が事情を抱えていることを理解しています。踏み込みすぎない適度な距離感でコミュニケーションを図るので、少しずつ仲良くなり、自然と居場所をつくることができます。

心地良い人間関係の他に不登校経験がある生徒に好評なのは、通学コースの変更ができることです。最初は週1日からスタートし、無理なく学校に通えそうなら週3日、週5日と登校日数を増やせますし、逆に週1日も厳しいようならオンライン学習に切り替えられます。持病があり通院している生徒の場合は、病状が回復すれば登校日数を増やしても良いでしょう。1つ注意点を挙げるとすれば、オンラインコースから通学コースに変えるのは、気持や体力の面で大きなハードルとなり、乗り越えていくのはかなり大変です。週1日からで良いので、学校へ行こうという気持ちは捨てず、自分のペースでチャレンジしてください。

後嵩西 美香
通信制高校

ID学園高等学校

養護教諭

後嵩西 美香