生徒をいろいろな形で救い、共に生きていく。キリスト教の教えをカタチにした通信制高校

生徒をいろいろな形で救い、共に生きていく。キリスト教の教えをカタチにした通信制高校

共生中高一貫校

聖望学園高等学校 通信制課程

キリスト教の教えである「共生」に基づき、2023年度に通信制課程を開校

キリスト教の教えである「共生」に基づき、2023年度に通信制課程を開校

聖望学園は埼玉県飯能市にある中高一貫校です。飯能市はもともと養蚕業が盛んな地域で、1918年(大正7年)に『寿多館蚕業学校』として創立しました。戦後、養蚕業が衰退し、牧師たちによってキリスト教系のミッションスクールに生まれ変わり『聖望学園』となりました。現在は中学校と高校を合わせて約1,000名の生徒が学んでおり、高校の野球部は甲子園に出場したこともあって地域では知らない人がいない学校として声望を集めています。
牧師たちが創立した経緯からも分かる通り、当学園はキリスト教の教育理念に基づいて運営されています。そのため、「生徒をいろいろな形で救い、共に生きていく」という考えが根底にあり、不登校になった生徒たちの受け皿をつくるため2023年度に通信制課程をスタートさせました。共生や隣人愛の教えから地域との関係や社会貢献も大切にしており、全日制にも通信制にもキリスト教主義に則ったカリキュラムを盛り込んでいます。

不登校は努力で解決しない。学びの多様化に対応するためにも通信制は不可欠

不登校は努力で解決しない。学びの多様化に対応するためにも通信制は不可欠

聖望学園が通信制課程を開校した主な理由は、不登校になって転学する生徒が増えてきたからです。不登校になる生徒は全国規模で年々増加していますが、その理由はさまざまです。友人関係のトラブル、教員との相性、起立性障害の他、「そもそも学校に行かなければならない理由がわからない」という生徒もいます。

全日制に軸を置いて運営していた頃は、生徒が不登校になっても「何かのきっかけでまた登校できるようになるはずだ」と思い、いろいろと手を尽くしていました。でも、さまざまなケースに対処していく中で「不登校は生徒や学校の努力で解決する問題ではない」ということに気付きました。不登校を解決するには全日制高校の制度だけでは限界があり、学びが多様化する中で通信制高校は多くの生徒にとって必要な教育システムです。そこで、通信制課程の開校に踏み切りました。

全日制の中学校と高校を運営している私たちが通信制課程を開くことは、生徒にも大きなメリットがあると考えています。校舎や校庭などの施設を共有でき、他の学校に転学する必要がないので登校ルートは変わらず、学び方や学校での過ごし方だけを変えることができるのです。ただ、「入口も導線も全日制と一緒で良い」という生徒もいれば、「できれば別の入口から校舎に入り、校舎内でもできるだけ関わりたくない」という生徒もいます。そのため、通信制課程の生徒はどちらも選べるよう配慮しています。

100年以上の歴史をもつ、聖望学園だからできることを増やしていく

100年以上の歴史をもつ、聖望学園だからできることを増やしていく

時代の流れに応じて学校も変わっていかなければなりません。
例えば、生徒指導の面。いまは服装や頭髪のルールは全日制と同じですが、通信制に適したルールに変えていくべきでしょう。教育システムでは、iPadで遠隔から授業に参加できるようなICT教育をもっと充実させたいと思っています。施設面では、カウンセリングだけでは学校に自分の居場所をつくるのは難しいので、生徒が常に安定する場所の一つとして高校には珍しい適応指導教室も設けています。
また、教員の負担を軽減するために教員の子どもを預かる保育園もつくりましたし、今後は通信制の専任教員の採用にも力を入れる予定です。
通信制課程は2023年度にはじまったばかりなので、不登校になった生徒がもう一度快適な学校生活を送るために取り組まなければならないことはまだたくさんあります。しかし、100年以上にわたり飯能エリアで学校を運営してきた知見とノウハウを活かし、地域の協力も得ながら、通信制課程に所属する子どもたちが笑顔で過ごせる環境をつくっていきたいです。

関純彦(聖望学園高等学校)
通信制高校

学校法人聖望学園/聖望学園中学校高等学校

学校法人聖望学園 理事長/聖望学園中学校高等学校 校長

関 純彦

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