高校の転入と編入は違うの?通信制高校へ転編入を考えたら知って欲しいこと

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高校の転入や編入は周囲に経験した人が少なく、違いや手続きについて相談できる人がいないかもしれません。そこで、通信制高校への転入や編入時に知っておくべきこと、手続きの流れと注意点について、飛鳥未来高等学校の中野先生に伺いました。全日制高校の同級生と変わらず3年間での卒業を目指すなら、条件や手続きを正しく理解した上で自分に合う学校を見つけてください。

転入なら3年間での卒業を目指せる場合も

転入とはいわゆる転校のことです。ある高校に在籍していて、別の高校に転校する場合を「転入する」と言います。一方、編入とは一度高校を辞め、その上で別の高校に入り直すことです。

  • 転入

    転入なら3年間での卒業を目指せる場合も!(転入)

    空白期間なく転入すれば3年間で卒業できる可能性がある

  • 編入

    転入なら3年間での卒業を目指せる場合も!(編入)

    前の学校を辞め、空白期間があると3年間での卒業は難しい

転入の場合、空白期間をつくらず学校を移るため、卒業要件さえ満たせば3年間で卒業を目指すことができます。しかし、編入しようと高校を辞めてしまうと空白期間が生まれ、「3年継続して在籍する」という卒業要件を満たせず、結果的に卒業時期が遅くなってしまいます。そのため、「もうこの高校に通いたくない」と思ってもすぐに退学届を出してはいけません。必ず転校先を見つけ、転校先の教員に相談してから辞めるようにしましょう。
通信制高校は3月卒業の他に9月など卒業の時期を設けている学校もありますが、退学から編入まで空白期間がたとえ数ヶ月しか空いていなかった場合も、編入の場合は卒業時期が遅れてしまうという場合もあります。

転・編入の手続きは約1カ月。就学支援金についても転校先に確認しておこう

転・編入には所定の手続きが必要となります。全日制高校から通信制高校に転・編入する際は、まず転校先の通信制高校から説明を受けて募集要項をもらってください。そして、在籍校の先生に募集要項を渡し、調査書などの書類に記入・捺印してもらいます。その後、在籍校から転校先の学校に対して転学願いなどの記入が求められ、対応して手続きは完了。すべての手続きが終えるのに約1カ月かかります。

転・編入の際は入学試験を受けなければなりません。通信制高校では書類審査や面談などで実施する場合が多いです。どんな生徒か改めて確認すると共に、基礎学力を簡単に確認してクラス分けの参考にする場合もあります。

また、就学支援金制度などの活用を予定している方は支援金についても学校に確認しておきましょう。就学支援金は各ご家庭からの申請となるため、保護者が対応することになります。

通信制高校は随時入学できる。早めの行動で自分に合う学校を見つけよう

通信制高校は随時入学できる。早めの行動で自分に合う学校を見つけよう

最後に、全日制高校へ転・編入できるタイミングは年2回くらいで時期が決まっていますが、通信制高校は随時入学できる場合がほとんどです。新しい学校ですぐに動きはじめれば単位のロスも減りますし、生活面もスムーズに立て直せるはずです。誰にも相談せずに一人で悩み続けるのなら、環境を変えるために通信制高校への転・編入を考えてみてはいかがでしょうか。

そして、個別相談会やオープンキャンパスに参加し、自分に合う学校を見つけた上で転・編入の手続きを行いましょう。

中野 莉果
通信制高校

学校法人三幸学園 飛鳥未来高等学校 綾瀬キャンパス

キャンパス長

中野 莉果

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