
「学校生活に馴染めない…」
その繊細さ・優しさから、中学の時は不登校だった生徒が『神村学園』には大勢います。
そんな生徒たち一人ひとりに寄り添い、その個性や人柄を大切にしたい――
長年、公立高校や教育委員会で学生に接し、現在は同校の福岡学習センターで活躍されている平木先生は、優しい口調でそう語ってくれました。
数ある通信制高校の中でも、『神村学園』の特徴は少人数制を維持していること。アットホームな環境だから今まで不登校だったにもかかわらず「高校の出席日数は皆勤賞」という生徒もいるそうです。
今回は、誰もが思いっきり学校を楽しんでいる『神村学園』の取り組みを平木先生から伺いました。
入学前に学校生活をイメージできる、高校入学準備講座!

「通信制高校ってどんなところだろう?」
「学校生活を楽しめるかな?」という不安は少なからずあると思います。
新しい環境に移るなら、それは当然のこと。
神村学園では、そうした不安を入学前に払拭できるよう「高校入学準備講座」を開設し、
高校生活がどんなものか体験してもらっています。
最初は職員が中心となって準備をしていたのですが、いつしか在校生が「自分たちも手伝いたい!」と言ってくれるように。新入生に積極的に声をかけ、自然とウェルカムな雰囲気が生まれるようになりました。
「準備講座」を体験し、安心して入学することが出来た経験から、「次は自分達が新入生の力になりたい!」と役割が循環しているのも嬉しいですね。
そして、神村学園では年間の行事も大切にしています。4月の新入生歓迎レクリエーションに始まり、七夕まつりやハロウィン、体育祭、クリスマス会、お餅つきなど恒例のイベントも実施。どれも自由参加なので、興味のあるものや友達と一緒にやってみたいものをぜひ見つけてください。
「卒業した後」を見据えた、通学スタイル&職業体験。

通信制高校の中には「いつ来てもいい」という学校もありますが、私たちは「学校を卒業した後」を見据え、最初は週に数日しか登校できなくても少しずつ日数を増やし、週5日登校できるようになることを目指しています。
卒業後に大学や専門学校へ進学したとしても、最終的には就職しなければなりません。
いまは働き方も選べますが、それでも週5日働き、週2日休むのが一般的。その生活リズムに高校で慣れてほしいと考えています。
同時に、さまざまな職業体験を行い、音楽家、イラストレーター、編集者、介護福祉士といったプロをはじめ、警察官、自衛隊、海上保安庁、郵便局員など公務員の方からもお話を伺う機会をつくってきました。
仕事のやりがいだけではなく、大変さも語ってもらい、その上で「自分には何が向いているのか」を真剣に考えてもらう。こうした取り組みが功を奏し、「就職してもすぐに会社を辞める」という生徒はほとんどいません。
もちろん、すでにやりたいことを見つけている生徒もいます。
海外で英語を学ぶため、本気でスポーツに打ち込むために長期の海外留学が必要で、「どうしたらやりたいことに全力投球できるか」を考え抜いた結果、神村学園を選んでくれたような生徒です。
全日制高校では3カ月以上留学すると出席日数が足りず留年してしまいます。そのためその生徒は、神村学園に在学しながら、オーストラリアへの長期留学を経て上智大学へ進学をしました。
どの学校が自分に合っているのか見極めるのは難しいかもしれません。
でも、これから高校を探す方には、ぜひ「行ける学校」ではなく、「行きたい学校」を選んでほしいですね。
行きたい学校を選ぶことが、高校生活を心から楽しむ最初の一歩になるはずです。
『神村学園』の魅力は、いろいろな個性をもった生徒がいること。思春期には「できる、できない」をつい周囲と比べてしまうかもしれませんが、個性が様々であれば比べる必要もありません。そのため、集団生活に息苦しさを感じているような生徒もスムーズに学校に慣れていけるそうです。
4~5限の選択授業は学年を問わず、音楽、ダンス、ボクササイズ、保育、英会話、パソコンなど「好きなこと」をみんなでチャレンジ。
横と縦のつながりが自然とできるため、学校が友達との待ち合わせ場所になり、本来は休校日の土曜にも「学校を開けて」と頼まれると言います。
休みの日にも行きたくなる――そんな学校で高校生活が送れたら、きっと笑顔で3年間を過ごせるのではないでしょうか。