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ありのままで「普通」になれる。

伊藤莞梧(いとう・かんご)くん
インタビュー対象:伊藤莞梧(いとう・かんご)くん/高2

外出してから「ドアの鍵をかけたかな?」と不安になることってありますよね。少し考えて鍵をかけたことを思い出したり、思い出せず家に戻る場合もあると思います。

ただ、それがずっと続くようであれば「こころの病気」と診断されることも…

『NHK学園高等学校』の2年生・伊藤くんは、小学校6年生の時に手をよく洗うようになりました。すると、次第に洗わずにはいられないように。それがまたストレスとなり、中学生になってから「適応障害」と診断されました。

「障がい者になったという意識から、学校に行けなくなった」と自ら語ってくれた伊藤くん。いま、彼は『NHK学園高等学校』でどのような高校生活を送っているのでしょうか。

「普通」でいられなくなった恐怖。

もともと学校は好きでしたが、適応障害と診断され「自分は障がい者になったのか。もう普通ではないんだ…」と考えると学校に通うことができなくなりました。

別に目立ちたくないのに、障がい者というだけで嫌でも目立ってしまう。

以前はテストの成績なども良かったのですが、授業を受けない影響から中2の期末テストがボロボロに。少し完璧主義なところがあったので、その結果、ますます学校が遠い存在になってしまいました。

これからどうすればいいのか…だいぶ悩みましたね。

まず、遅れた分の勉強は取り戻したい。中3になってから家庭教師をお願いし、着実に学力を向上させることにしました。

次に、進路を決めなければいけません。家庭教師のおかげで公立高校に合格できるほどの学力は身に付けることができましたが、公立高校に行けば障がい者と変な目で見られ、また学校に通えなくなってしまうのではないかという不安の方が大きかったです。

そんな時、家庭教師の先生に勧められたのが『NHK学園高等学校』。進学先に「通信制高校という選択肢がある」を意識したのは、その時が初めてだったと思います。

左:伊藤莞梧(いとう・かんご)くん/右:美山貴世(みやま・たかあき)くん
左:インタビュー対象:伊藤莞梧(いとう・かんご)くん/高2

右:美山貴世(みやま・たかあき)くん/高2

新しい出会いで「普通」を取り戻す。

入学前に抱いていた通信制高校のイメージは、「ヤンキーと引きこもりが集まる場所」というものでした。通学範囲にあるいくつかの学校でオープンキャンパスに参加しましたが、実際にそういう学校もありましたね。

でも、『NHK学園高等学校』は図書室や空き教室を市民に開放するなど「地域密着型の開かれた学校」で、全く逆。その校風に惹かれ、親も賛成してくれたことから入学を決めました。

いまは「ベーシックコース」に通っていますが、クラスメイトはみんな目的意識が高くて登校初日から仲良くなったほどです。

一番うれしかったのは、ここでは僕も「普通」になれること。みんなそれぞれ事情を抱えていますが、だからと言って差別的な態度を取ったりしません。居心地はとても良いですよ。

培った経験が、将来も明るく照らす。

実は家庭教師とこの学校の先生が友人で、入学相談会で対応してくれたのもたまたまその先生でした。

コースの説明を受け、最初は学校に慣れたら週3日通う「登校コース」に変更しようと思っていましたが、好きなことに時間を費やせるベーシックコースが気に入り、そのままにしています。

というのも、将来は小学校の先生になりたくて、父親がヘッドコーチを務めているサッカーチームの手伝いをしているから。

また、母親が保育士なので保育園でボランティアをしようかとも考えています。

子どもたちと触れ合う機会が多い分、その親御さんから「子どもが体調を崩して学校に行けなくなった」という相談を受けることがあるんです。だけど、僕がそうだったようにいろんな出会いの中で経験を積んでいけば、きっと「普通」に戻れます。

いま学校で苦しんでいる人も、周囲の力も借りながら、焦らず一歩ずつ進んでいってほしいですね。



『NHK学園高等学校』に入学した当初、伊藤くんは全日制の高校に行かなかったことに多少の引け目を感じ、SNSなどで中学の同級生の楽しそうな写真を見ると羨ましく思ったそうです。

しかし、スクールライフを自分で設計できる自由な環境は、実は大学とほとんど同じ。そのことに気付き、「みんなより先に大学に通っているようなものか」と捉えるようになってから羨む感情も消えたそうです。

色々なことを赤裸々に語ってくれる伊藤くんの顔は、とても晴れやかでした。その表情こそ、彼が『NHK学園高等学校』で「普通」を取り戻し、充実した人生を送っている何よりの証だと思います。

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