プロ野球選手になりたい――通信制高校経由、甲子園行き。 | GO!通信制高校|通信制高校・サポート校情報

TOPへ戻る

通信制高校取材記事 通信制高校取材記事

プロ野球選手になりたい――通信制高校経由、甲子園行き。

甲子園球場と同じ大きさの『W.S.クラークスタジアム』
甲子園球場と同じ大きさの『W.S.クラークスタジアム』

夏の風物詩・高校野球。
全国の予選を勝ち抜いてきた高校球児が甲子園球場で繰り広げる熱戦は、いつの時代も大きな注目を集め、数多くのドラマや名場面を生んできました。

そして、2016年・夏。
『クラーク記念国際高等学校 硬式野球部』は、通信制高校として初めて甲子園出場のキップを勝ち取ります。なんと創部3年目で。

高校野球の可能性を拓き、通信制高校へ通う生徒にも勇気を与えたこの快挙は、100年続く甲子園の歴史の新たな1ページとなり、同校の野球部は2度目の甲子園出場を目指して地域の熱烈なバックアップを受けながら活動しています。

今年は、どの高校が甲子園出場の栄誉を勝ち取るのか。
夏の北海道予選が迫る中、佐々木監督をはじめキャプテンの千葉選手とピッチャーの安楽選手にお話を伺いました。

11,000人のクラーク高生に、甲子園で応援する機会を与えたい。

佐々木 啓司 監督
佐々木 啓司 監督

Boys, Be Ambitious.(少年よ、大志を抱け)
クラーク博士の精神を教育理念に掲げ、1992年に開校した『クラーク記念国際高校』(以下、クラーク高)。
まだ全日制・普通科中心の高校教育が中心だった時代に、いち早く生徒たちの多様化するニーズに応え、いまでは全国に11,000名の生徒が通う通信制高校へと成長してきました。

2014年、北海道本校で「スポーツコース・硬式野球部」が本格的にスタートしますが、監督には駒大岩見沢高校で長年野球部を指導し、春・夏あわせて12度の甲子園出場に導いた名将・佐々木啓司監督が就任します。
駒大岩見沢高校が2010年に閉校していたこと、そして何よりもクラーク高の「11,000人のクラーク高生にアルプススタンドで応援する機会を作り、みんなに自信と誇りを与えてほしい」という熱意を感じた佐々木監督はこのオファーを快諾します。

佐々木監督の情熱は、練習メニューを見れば一目瞭然です。選手たちの状態を見極めながら毎日内容を細かく変えており、創部3年目にして甲子園出場という快挙を成し遂げたのも、真剣に野球に打ち込める環境をつくり、佐々木監督の指導に選手たちが懸命に食らいついた結果であることは間違いありません。

また、野球部員は親元を離れ、寮で生活を共にするのも特徴です。月曜は6限まで、火~金曜は4限まで授業を受けてから練習。19時から食事や入浴を済ませ、学校の課題なども取り組んだ後、23時に就寝。そして翌6時に起床する規則正しい生活を送っています。
ユニフォームの洗濯やスパイクの手入れも自分たちで行えば、自然と自立心が芽生えるもの。身の回りのことができるようになると、次第に他人に対する気付きや気配りもできるようになるそうです。ちなみに、食事は佐々木監督の奥様が管理し、球児たちの旺盛な食欲に応えています。

地元のあたたかい激励に、選手は全力プレイで応える。

寮で暮らす生徒たちのために置かれている野菜ポスト
寮で暮らす生徒たちのために置かれている野菜ポスト

北海道本校の入口には大きなカゴが置いてあります。
なぜ、そんなものが…? と思いますが、実は北海道深川市の農家さんがそのカゴにさまざまな野菜を入れてくれるそうです。
甲子園球場と同サイズの球場や屋内練習場を完備した寮をつくり、本気で甲子園を目指す野球部ができた時、過疎化が進む町はかつてないほど盛り上がりました。地元の方々のほとんどが後援会に入っていることからも、町の盛り上がりと野球部への愛情の深さがわかっていただけるはず。
地元の方々からのあたたかい激励を受け、選手たちはその期待に応えようと全力でプレイしています。

キャプテンの千葉選手は、「創部3年で甲子園に行く」という目標と佐々木監督の実績に惹かれ、中学の先輩も在籍していたことから入学を決意。練習はどれも質が高く、苦しい時もモチベーションを常に高く保ちながら取り組めると語ってくれました。
もちろん、将来の夢はプロ野球選手。そのための努力に妥協は一切ありません。

一方、ピッチャーを務める安楽選手は寮生活を送る中で上級生としての責任感を自覚できるようになったといいます。いまの目標はチームの中心選手として活躍し、甲子園に出場すること。そして、クラーク高の甲子園初勝利を掴むことです。
学校生活でも、文化祭をはじめとした校内イベントを積極的に楽しんでいるそうです。

夏の予選が佳境を迎える中、彼らが甲子園球場で活躍するために越えなければいけない山はまだあります。
しかし、出場して喜びをみんなと分かち合うことができても、敗退して悔し涙を流すことになっても、地元の方々のあたたかい声援を受けながら同じ目標をもつ仲間たちと一緒に過ごした3年間は、彼らにとってきっとかけがえのない人生の財産となるはずです。


佐々木監督に野球部員の進路を伺うと、1人ひとりのわからない部分まで戻って教えてくれる授業体制なので進学率が高いと話してくれました。同時に、自由度が大きいからこそ夢を持った方が通信制高校のメリットをより享受できるとも。

ひと昔前なら、本気でプロスポーツ選手を目指すために通信制高校を選ぶという選択肢はなかったはず。しかし、これからの時代と一人ひとりに合わせた新しい学びかたができるからこそ、「本気でプロになりたいのなら通信制高校」という時代に差し掛かっています。

このまま甲子園常連校への道を歩めば、クラーク高からもプロ野球選手が誕生するはず。その日は、もうすぐかもしれません。

取材記事の一覧に戻る

copyright 2018 Go!通信制高校 Asita LLC