
生徒1人ひとりの将来の夢を教師全員が共有し、全力でバックアップするために敢えて少人数制を貫いている通信制サポート校があります。
それが、『青山ビューティ学院高等部』。
「ナチュラルメイク」を創出し、82歳で現役のメイクアップアーティスト・小林照子学園長のもと、東京校では25名、京都校では18名の生徒がヘア・メイク・ネイルのプロフェッショナルを目指してスキルを磨いています。
今回は、同校に通う高校3年生・野村さんにインタビューを行い、同校での高校生活について語っていただきました。
「和談」が将来の夢を具体化する。
『青山ビューティ学院高等部』には、「和談(わだん)」という授業があります。これは学園長や先生、生徒がみんなで円になって座り、将来のやりたいことや目標を言い合うもの。
将来の夢って、ちょっと声に出すのが恥ずかしい部分もあるじゃないですか。でも、この授業ではそれを敢えて言葉にして、全員で共有するんです。
私はもともと化粧品と女の子っぽいメイクが大好きで、友達に誘われてこの学校の体験会に参加しました。まあ、友達は途中で気が変わってしまい、入学したのは私の方だったんですけど(笑)
最初は好きなメイクに携われる職業として、漠然と「メイクアップアーティストになりたいなあ」と思っていました。ところが、和談の授業で将来の夢を話すと、「本当にそれが自分に向いているのかな?」と真剣に考えるようになったんです。
その上で、メイクだけではなくヘア・ネイル・ファッションなど、さまざまなビューティ系の授業を通して自分の適性を再度見つめ直し、「化粧品売り場の美容部員になりたい!」と本気で思うようになりました。<
プロへの一歩「仕事」にもチャレンジ。
私もそうでしたが、ビューティ系の職業ってなんだかキラキラ見えて楽しそうですよね。だけど、現場に出たら「知らなかった」では済まされないことがたくさんあります。
そうした職業訓練の一環として、『青山ビューティ学院高等部』では高校生のうちからさまざまな仕事にチャレンジできるんです。
例えば、都内の一流ホテルのハロウィンイベントで来場者にハロウィンメイクを施したり、新国立劇場のバレエ公演を見に来た小学生以下の子ども達にメイクやネイル、ペイントをしたり。
中でも、多くのお客様にヘア・メイク・ネイルを提供する当校のサマーフェスは、毎年大盛り上がり。特に今年は姉妹校の専門スクール『フロムハンドメイクアップアカデミー』のショーも兼ねてラフォーレ原宿で行ったこともあり、行列ができるほどの盛況でした。
こうしたイベントでは、全員で成功を目指して協力します。自然と一体感も育まれる環境ですね。

「個性」を尊重してくれるから、面白い。
学年ごとにカラーが違うのも、当校の特徴かもしれません。私はいま3年生ですが、周りは美容師やネイリストを目指している子が多く、何事にも真剣に取り組んでいます。
2年生は元気があって、クリエイティブ。感性の豊かな子が多いですね。一方、1年生はみんな個性的。
1人ひとりの考えを尊重する校風なので、学年を問わず仲良くなれますね。
美容やファッションが好きで、本気で技術を身に付けたいなら、ぜひ一緒に学びましょう。
授業を通して将来本気でやりたいことを見つけられますし、その職業が自分に向いているかも仕事を通して確認できます。
早いうちから自分の適性がわかるので、夢に向かって真っすぐ成長できるのがポイントですね。
ユニークな仲間と先生からも、いつも刺激を受けます。毎日学校に来るのが、きっと楽しくなりますよ!
個性を磨く過程で、美容やファッションに興味をもつのは当然のこと。しかし、義務教育の段階ではそれは「いけないもの」として抑圧されます。
『青山ビューティ学院高等部』では、その抑圧が解放されるだけでなく「自由にどんどんやっていい」と推奨されるため、新入生はみんな思い思いに髪を染め、ファッションを楽しむそうです。
ところが、本格的に授業を受けはじめ美意識や感性が磨かれると、次第に自分に合うものを探すようになり、髪色も黒か濃い茶色に落ち着いていきます。
学校が強制したわけではなく、自分にとってベストなヘアカラーを求めた結果、自然とそうなるそうです。
「自分にはこれが合っている」と自信をもって言えるようになれば、今度は「他の人のベストな形」を見つけたくなるもの。そうして、向上心が高まっていきます。
個性を認め、美意識を磨くことで、1人ひとりの生徒が夢に向かってスキルアップに励むようになる──このメソッドこそ、少人数制を貫く『青山ビューティ学院高等部』ならではの特徴ではないでしょうか。