通信制高校の学校生活

高卒以上が条件の資格とは?

「専門的な技術や知識を習得し、社会に出て活躍したい」と考えたとき、資格取得のために、高卒以上の学歴(高卒認定資格を含む)や、専門の養成施設で学ぶことが必要になる場合もあります。将来に向けた夢を叶えるためには、果たしてどのような準備を進めればいいのでしょうか。今回は、高卒以上が条件となる資格についての情報を、ご紹介します。

年齢制限や学歴が不要な資格は?

まず、中卒や高校中退で、取得が可能な資格にはどういったものがあるか、いくつかの例を見ていきましょう。

  • 宅建(宅地建物取引士)
  • 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
  • 行政書士
  • ネイリスト技能検定試験
  • 日本メイクアップ技術検定試験

意外かもしれませんが、不動産や建築分野で重要な「宅建」や、公的な書類を扱う「行政書士」といった資格には、年齢制限がありません。介護の仕事に興味がある人は「介護職員初任者研修」、ネイリストになりたい人には「ネイリスト技能検定試験」といった資格がお勧めです。

高卒以上の学歴が必要な資格は?

次に、中卒や高校中退では目指すのが難しい資格について、解説していきます。多くの資格(特に国家資格)では、高卒以上が取得のための条件となっています。

栄養士、管理栄養士
厚生労働大臣の指定した栄養士養成施設(大学・短大・専門学校)を卒業すること。管理栄養士になるには、栄養士の資格取得後、国家試験の合格が必要。
美容師免許
厚生労働大臣の指定した美容学校を卒業し、国家試験に合格すること。(中卒でも可能だが、通信過程3年以上を終了することが必要)
保育士
原則、高卒以上で国家試験に合格すること。(中卒でも可能だが、児童福祉施設において、5年以上かつ7,200時間以上、児童の保護に従事することが必要)
教員免許状
教職課程が設置された大学(一種)、または短大(二種)で、法定の科目及び単位を修得して卒業した後、各都道府県教育委員会に、授与申請を行う。
歯科衛生士、看護師
(または准看護師)
指定学校、指定養成所で必要な学科を修め、国家試験に合格すること。(看護師は准看護師から目指すことも可)

あなたが興味を持っている資格はありましたか? もし、目指したい資格に高卒以上の学歴が必要であれば、通信制高校に通い、卒業することで、将来の可能性が大きく広がります。

まずは高校卒業の資格を得てから

以上の通り、多くの資格は、高校を卒業すると取得しやすくなることは間違いありません。通信制高校は、全日制に比べて自由な時間が得やすいため、空いた時間で将来のための準備を進めたり、進路を考えたりする余裕が生まれる、という強みがあります。何らかの理由で全日制高校へ通わない、という選択をした人も、夢へ向かって進んでいくチャンスが得られます。

資格取得をサポートする通信制高校も

また、多くの通信制高校では、学校に通いながら、資格が取得できるコースに力を入れています。ファッション・美容分野では、上記に挙げた「ネイリスト技能検定試験」「日本メイクアップ技術検定試験」のほか、通信制高校と美容専門学校のダブルスクールにより、高卒資格と「美容師免許」、両方の資格取得を目指せるコースがあります。

また、介護分野では在学中に「介護職員初任者研修」などの介護関連資格の取得や、飲食業界を目指す人には「調理師免許」「食品衛生責任者」「マナー・プロトコール検定」の資格取得ができるものなど、目標に合わせて、さまざまなことを学べる環境が充実しています。

中高生という時期は「社会に対して、どう羽ばたいていくか」を決めるための大切な期間です。自分に何が向いているかを見定め、興味のある資格にチャレンジするために、通信制高校という仕組みを利用してください。勇気を持って、大きな一歩を踏み出しましょう。

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