通信制高校への進学を検討しているみなさん、サポート校の存在はご存知でしょうか。サポート校は、卒業資格を得るための学習レポートの提出や面接授業(スクーリング)、学習方法などの悩みに関した支援をするための教育施設です。本記事では、サポート校の指導内容やメリットをご紹介。通信制高校の生活を充実させる手助けになればと思います。
サポート校の特色
サポート校は、通信制高校を3年間でスムーズに進級・卒業できるように、単位修得のサポートをする学習塾のような存在だとお考えください。
通信制高校は週5日通学するコース、週1回の通学コースなど、学校によってさまざまなコースが設けられており、登校によるスクーリングでは、自宅学習での疑問点などについて質問ができます。しかし、先生に質問しても解決できなかったり、試験の結果が満足いくものでなかったりした場合、不安になるお子さんや保護者もいるでしょう。
サポート校の授業は、通信制高校の勉強を丁寧に補足してくれるのが特徴。小・中学校の勉強でつまずいている場合はその復習指導をし、苦手な科目がある場合は短所を克服させて理解を深めるなど、お子さんの学習進度に合せた授業を行います。またレポート作成が苦手な生徒には、完成までの進捗管理をしてくれるサポート校もあります。このように、サポート校は一人ひとりのお子さんに寄り添った指導をしてくれるのが特色です。
サポート校のカリキュラム
学習支援
コースはサポート校によってさまざまで、成績やお子さんの性格などに沿ったきめ細かい指導を行います。少人数制・個人授業など希望に沿ったコースを選択できるようになっているケースが多く、大学進学を目指すお子さんには受験勉強向けの体制が整っているサポート校もあります。
専門的な授業
サポート校によっては数々の専門学校と連携し、専門性の高いプログラムを受けられる環境を整えています。例えば、国数英の勉強をしたあとに、コンピュータープログラミング、デザイン、ダンスなど、それぞれのサポート校独自のプログラムを、希望に応じて選ぶことができます。
精神的なサポート
通信制高校の生徒は、さまざまな事情があり通信制で学ぶことを選んでいます。スクーリングや試験のために登校するのが苦手であったり、根気が続かず勉強が途絶えてしまったりと、思春期のお子さんへの悩みは尽きないでしょう。サポート校はそんな学生のメンタル面の支援もしています。講師の担任制を採用しているほかにも、カウンセラーを常駐しているスクールもあり、お子さんだけでなく保護者へのサポートも充実しています。
サポート校はお子さんと一緒に見学を
全国に多くのサポート校がありますが、いずれも学習塾と似たようなスタイルで授業を行っており、場所を選べるのが利点です。また登校日数はスクール側と相談して決められますし、生徒数が多いクラスで授業を受けるのが苦手なお子さんは、1対1の個人授業も可能。通学するのが厳しい場合は、自宅でネット学習ができるというサポート校もあります。なお、入学日を含む初年度の学費は、通学ペースによって約30~80万円と幅があります。
気を付けていただきたいのは、サポート校の授業だけでは高校卒業資格は取得できないということ。通信制高校に通うお子さんの学習や生活面の支援をする教育施設なので、サポート校を利用するためには、通信制高校への入学が必須です。通ってみたら想像と違うということがないように、サポート校を選ぶ際はお子さんと一緒に見学へ行きましょう。駅からの距離、施設、授業、教師、生徒たちの様子など、しっかりチェックすることをお勧めします。お子さん自身が目で見て、雰囲気を肌で感じて、ご本人が納得できるサポート校を選びましょう。
サポート校は学習塾や専門学校などが母体になっている教育機関が多く、中には通信制高校と連携しているスクールもあります。通信制高校とサポート校の両方で新しい友人関係が築かれるほか、専門的な学びも得られるなど、お子さんの行動範囲や視野を広げて将来へ繋げてくれる場所です。通信制高校の生徒は必ずサポート校に入らなければいけないということはありませんが、もし、お子さんの勉強がうまく進まないなどの悩みがありましたら、まずは資料を取り寄せ、親子で足を運んでみるなどして、サポート校の学習支援を検討してみてはいかがでしょうか。